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「ドッグサップ」という言葉を聞いたことはありますか? 近年人気が高まっている、愛犬と楽しむウォーターアクティビティです。
今回は、元警察犬訓練士という異色の経歴を持つ、一般社団法人日本ドッグサップ協会 (運営:株式会社Spes) の後藤佑介さんに、ドッグサップの魅力や今後の展望について伺いました。
ドッグインストラクター|一般社団法人日本ドッグサップ協会
後藤 佑介
ごとう ゆうすけ
千葉にある動物の専門学校卒業後岩手にある警察犬訓練所にて5年間見習い訓練士として訓練競技会や現場に出て経験を積む。独立後は、母校である千葉の専門学校に教員として戻り学生の指導を十数年携わる。さらに技術向上を目指し2024年3月に退職し、現在の株式会社Spesに転職。専属のドッグトレーナーとして飼い主さんとワンちゃんがより一層、安心、安全に楽しくアクティビティを出来るように指導を行っている。
警察犬訓練士を目指した高校時代、そして東日本大震災を経験
本日はよろしくお願いいたします。
今回は、株式会社SPESが運営する一般社団法人日本ドッグサップ協会で活動されている後藤佑介さんに、ドッグトレーナーとしてのこれまでのご経験や、ドッグサップの魅力、今後の展望について伺います。
よろしくお願いいたします。
後藤さんの現在のお仕事について教えてください。
まずは、現在のお仕事内容についてお聞かせください。
一般社団法人日本ドッグサップ協会の事務局を担当しています。広報活動など普及活動全般に携わっています。
具体的にはドッグサップの普及活動、指導者の育成、イベント開催などを通して、犬と人が共に楽しめる社会の実現を目指しています。
それと並行して、ドッグトレーナーとして、飼い主さん向けのしつけ教室や、ドッグサップインストラクターを目指す方向けの技術指導も行っています。専門学校で教鞭をとっていた経験を活かし、犬の行動心理学やトレーニング理論、安全管理などを丁寧に指導しています。
ペットに関するお仕事を始めたきっかけを教えてください。
ペットに関するお仕事を始められたきっかけは何だったのでしょうか?
高校生の頃から警察犬の訓練士に憧れていたことがきっかけです。千葉の専門学校で動物のトレーニングを学び、卒業後、警察犬の訓練所で5年間下積み時代を過ごしました。
東日本大震災の際も活動されていたそうですね。
はい。独立の1ヶ月前に東日本大震災が起きました。私自身も被災しました。子犬のお産に立ち会い、その中の一頭を災害救助犬として育てることになったんです。その犬が初めて災害救助犬試験を受験し初めて合格した犬で、私の初めての災害救助犬のパートナーとなり、被災地での活動に従事しました。
被災地での活動は、訓練士として「自分の育てた犬で人の役に立ちたい」という長年の夢を叶える、貴重な経験になりました。
普通のワンちゃんと比べて、災害救助犬にはどのような違いがあるのでしょうか?
災害救助犬と普通のワンちゃんの大きな違いは、「人と一緒に作業をする」という点にあります。そのため、訓練の内容も専門的なものになります。近年では、特定の犬種だけでなく、個々のワンちゃんの性格や能力に合わせた訓練を行う傾向が強くなっています。
ドッグトレーナーの道へ。そしてドッグサップとの出会い
その後はどのように活動されたのでしょうか?
震災後、独立し次の世代に犬のトレーニングの素晴らしさを伝えたいという思いから、母校の専門学校で教員として働くことを決意しました。そして10数年が経ち、今度は「ドッグサップ」という新たな可能性に出会いました。
ドッグサップは、飼い主さんとワンちゃんが一緒に楽しめるアクティビティであると同時に、ワンちゃんの新たな一面を発見できる素晴らしいものです。そこで、現在は「一般社団法人日本ドッグサップ協会」の活動を通して、ドッグサップの普及活動や指導者の育成、イベント開催などに力を入れています。
一般社団法人日本ドッグサップ協会様の力を入れている商品・サービスを教えてください。
ドッグサップ協会さまの活動について、詳しく教えてください。
ドッグサップの普及・発展、指導者の育成、イベントやセミナーの運営、ドッグサップに必要なドッグトレーニングの技術提供などを行っています。
ドッグサップとは、具体的にどのようなアクティビティなのでしょうか?
ドッグサップは、SUP(スタンドアップパドルボード)の上にワンちゃんと一緒に乗って水面を漕ぎ進む、近年人気が高まっているウォーターアクティビティです。
飼い主さんは、ドッグサップのインストラクターからSUPの乗り方やワンちゃんの乗せ方を教わります。ほとんどのワンちゃんは水に慣れていなくても、すぐにSUPの上で落ち着いて過ごせるようになります。
また、SUPのレンタルや、これからドッグサップを事業として始めたい方へのサポートも行う予定です。
具体的には、協会主催のドッグサップ体験会や講習会を開催したり、ドッグサップに関する情報発信を積極的に行ったりしています。また、近年では、自治体や企業と連携して、ドッグサップイベントを開催することも増えました。
一般社団法人日本ドッグサップ協会様ならではの強みについてお聞かせください。
ドッグサップ協会さまの強みは何でしょうか?
「安全・安心」を第一に、人と犬の両方の安全を確保しながらドッグサップを楽しめる環境作りに力を入れている点が強みです。そのために、インストラクターやアドバイザーの数を増やし、人材育成にも力を入れています。また、今年からは人のSUP協会とのコラボレーションも開始し、より安全な環境作りを強化しています。
具体的には、協会認定のインストラクターは、ドッグトレーニングとSUPの両方の知識・技術を習得しており、安全に配慮した上で、お客様とワンちゃんに寄り添った丁寧な指導を行っています。また、万が一の事故に備えて、損害保険にも加入していますので、安心してドッグサップをお楽しみいただけます。
「うちの子にもできるかな?」愛犬の秘めた才能を引き出す、ドッグサップの魅力とは?
お客様はどういった方が多いですか。
ドッグサップを利用されるお客様は、どのような方が多いですか?
ワンちゃんとアウトドアを楽しみたいという方が多いですね。
「愛犬と旅行に行きたい」「ドッグラン以外の場所で思いっきり遊ばせたい」「夏でも楽しめるアクティビティを探している」など、ワンちゃんとアウトドアを楽しみたいという方がドッグサップに興味を持たれることが多いですね。
犬種でいうと、小型犬ではトイプードルやミニチュアシュナウザー、大型犬ではゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーが多いです。
ドッグインストラクターとして活動してきた中で嬉しかったエピソードをひとつ教えてください。
後藤さんがこれまでの活動の中で、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
飼い主さんが、ドッグサップを通して愛犬の新たな一面を発見された瞬間に立ち会えた時が、一番嬉しいです。「うちの子、こんなに水が好きだったんだ!」「怖がりなのに、SUPの上では堂々としていて驚いた」など、嬉しい驚きを共有できることが、この仕事の大きなやりがいです。
例えば、以前、怖がりでなかなか水に慣れなかったワンちゃんがいました。飼い主さんは「うちの子は無理かもしれない…」と諦めかけていましたが、根気強く練習を重ねた結果、最終的にはSUPの上でリラックスして景色を楽しむまでになったんです。その時の飼い主さんの喜びようは、今でも忘れられません。
休日はどのように過ごしていますか?
お休みの日はどのように過ごされていますか?
最近は、ドッグサップに適した場所はないか、川や山に出かけてリサーチすることが多いです。
もともとアウトドア派なので、自然の中で体を動かすことが最高の息抜きになっています。
「安全・安心」を第一に、指導者育成にも注力。犬と人が共に幸せに暮らせる社会を目指して
今後の展望についてお聞かせください。
今後の展望についてお聞かせください。
日本ドッグサップ協会としては、「安全・安心」を第一に、ドッグサップをより安全に楽しめる環境作りを目指していきたいと考えています。
そのためにも、インストラクターやアドバイザーの数を増やし、人材育成にも力を入れていきたいです。
私個人としては、日本一のドッグフレンドリーリゾートを目指している那須を拠点に、一人でも多くの方にドッグサップの魅力を伝えていきたいです。
そして、犬と人が共に幸せに暮らせる社会の実現に貢献できればと思っています。
最後に、読者に向けてペットと生活する上でのアドバイスをお願いします。
最後に、この記事を読んでいる愛犬家に向けて、メッセージをお願いします!
法律上ではまだ「物」として扱われている犬ですが、彼らも私たちと同じように心を持つ「生き物」です。
ですから、常に「ワンちゃんファースト」で物事を考え、安全・安心な環境で生活させてあげてください。
「うちの子にできるかな?」と迷うのではなく、どんどん新しいことにチャレンジさせてあげてください。きっと、彼らの秘めた才能や可能性に驚かされるはずです。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
ありがとうございました。
編集後記
東日本大震災の経験から「人の役に立つ犬を育てたい」という夢を叶え、今度は「犬と人が共に楽しめる社会」を目指してドッグサップの普及活動に取り組む後藤さん。
その穏やかな語り口からは、犬に対する深い愛情と、ドッグサップの可能性に対する熱い想いが伝わってきました。
後藤さんと日本ドッグサップ協会様の今後の活動に乞うご期待です。