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愛犬が震える姿を見て「もしかして病気かも…」と不安な気持ちを抱えている方は多いのではないでしょうか?
毎日たくさんのワンちゃんに触れている私、現役トリマーのななまるも、飼い主さんから「最近よく震えるんです…」といった相談を受けることが少なくありません。
犬が震える原因は実に様々。寒さや興奮といった一時的なものから、シニア期特有の震え、場合によっては病気のサインであることも…。
「一体何が原因なの?」「病院へ連れて行った方がいいの?」と、飼い主さんなら心配になって当然です。
この記事では、トリマーの経験のもと、犬が小刻みに震える原因を、病気の可能性も含めてわかりやすく解説していきます。
さらに、それぞれの原因に応じた適切な対処法や家庭でできるケア、病院へ行くべきサインについてもご紹介します。
愛犬の震えの原因を理解し、落ち着いて対応するために、ぜひ最後まで読んでみてください。
犬が震える原因|トリマー目線で解説!
犬が震える原因は、大きく分けて5つのカテゴリーに分けられます。
- 生理的な震え: 寒さ、興奮、喜び、恐怖など
- 加齢による震え: 老犬によく見られる
- 中毒: 薬物や有害物質の摂取
- 神経疾患: 神経系の異常
- その他の病気: 低血糖、甲状腺機能低下症など
トリマーとして、日頃からワンちゃんの様子をよく観察しているからこそわかる、それぞれの原因と特徴を詳しく見ていきましょう。
1. 生理的な震え|トリミング中もよく見かけます!
犬が震える最も一般的な原因は、寒さ、興奮、喜び、恐怖などの生理的な反応です。
トリミングサロンでも、これらの理由で震えるワンちゃんは本当によく見かけます。
- 寒さ: 特に、小型犬や短毛種、子犬や老犬は寒さに弱く、トリミング後やお風呂上がりによく震えます。サロンでは、ドライヤーでしっかり乾かしたり、温かいタオルで包んであげたり、様々な方法で体を温めるようにしています。
- 興奮・喜び: 大好きな飼い主さんと再会した時や、おやつをもらえる時など、嬉しくて興奮している時に震えるワンちゃんもいますね。尻尾を振ったり、飛び跳ねたりしながら震えている場合は、喜んで興奮しているサインでしょう。
- 恐怖: トリミングが苦手なワンちゃんや、大きな音が苦手なワンちゃんは、恐怖を感じて震えることがあります。 また、過去にトリミングで嫌な経験をしたトラウマから震えるワンちゃんもいます。
対処法
- 寒さ: 温かい部屋に入れてあげる、服を着せてあげる、毛布をかけてあげるなどして、しっかりと保温してあげましょう。
- 興奮・喜び: 興奮状態が続く場合は、落ち着ける場所に移動させてあげたり、優しく声をかけたりして、リラックスさせてあげましょう。
- 恐怖: 恐怖の原因を取り除いてあげたり、安心できる場所に移動させてあげたり、優しく抱きしめてあげたりして、安心させてあげましょう。トリミングが苦手なワンちゃんの場合は、無理強いせず、少しずつ慣れさせていくことが大切です。
2. 加齢による震え|シニアになると後ろ足が震えることも
老犬になると、筋力や神経の衰えによって震えが見られることがあります。 特に、後ろ足が震えることが多いですね。
トリミングサロンでも、シニアのワンちゃんは、立っているのが辛そうで、後ろ足が小刻みに震えていることがあります。 長年トリマーとして働いてきましたが、やはり年齢には勝てない部分もあるのだなと実感させられます。
対処法
- 温めてあげる: 冷えによって震えが悪化することがあるので、温かい部屋に入れてあげる、服を着せてあげる、毛布をかけてあげるなどして保温してあげましょう。
- マッサージ: 筋肉を優しくマッサージしてあげることで、血行が促進され、震えが軽減されることがあります。
- サプリメント: グルコサミンやコンドロイチンなどの関節サポート成分を含むサプリメントを与えることで、関節の健康維持に役立ち、震えの軽減に繋がることもあります。
- 滑り止め対策: フローリングなど、滑りやすい床では、足腰に負担がかかり、震えが悪化することがあります。 カーペットやマットを敷いたり、滑り止めワックスを使用したりして、愛犬が安心して歩ける環境を整えましょう。
3. 中毒|心当たりのある場合はすぐに病院へ!
犬が薬物や有害物質を摂取すると、中毒症状として震えが見られることがあります。
中毒の原因となるもの
- 殺虫剤、除草剤: 庭や公園などに散布されている殺虫剤や除草剤を舐めてしまうことで中毒を起こすことがあります。
- 人間用の薬: 人間用の薬は、犬にとって有害な成分が含まれていることが多いため、絶対に与えないでください。
- チョコレート、玉ねぎ、ネギ: これらの食品は、犬にとって中毒症状を引き起こす可能性があります。
- タバコ: タバコの煙に含まれるニコチンは、犬にとって非常に有害です。
- ユリなどの植物: ユリ科の植物は、犬にとって非常に毒性が強く、少量でも命に関わる危険性があります。
対処法
- 中毒が疑われる場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行きましょう。 誤って摂取した物質がわかる場合は、必ず獣医師に伝えましょう。
4. 神経疾患|トリミング中の様子で気づくことも
神経系の異常によって、震えが見られることがあります。
考えられる神経疾患
- てんかん: 脳の神経細胞の異常興奮によって、発作が起こる病気です。 発作時には、全身の痙攣や意識消失、失禁などの症状が見られます。
- 脳腫瘍: 脳に腫瘍ができる病気です。 腫瘍の部位や大きさによって、様々な神経症状が現れます。
- 脊髄疾患: 脊髄に異常が起こる病気です。 脊髄の部位や異常の種類によって、様々な神経症状が現れます。
- 前庭疾患: 平衡感覚を司る前庭神経に異常が起こる病気です。 めまい、ふらつき、斜頸などの症状が見られます。
トリマーは、ワンちゃんの体に触れる機会が多いため、神経疾患の初期症状に気づくことがあります。 例えば、トリミング中に特定の部位を触ると嫌がったり、痛がったりする場合は、神経に異常がある可能性があります。
対処法
- 神経疾患が疑われる場合は、動物病院で診察を受け、適切な治療を受ける必要があります。
5. その他の病気|原因を特定するために獣医師の診察を
震えを引き起こす可能性のある病気は、神経疾患以外にもいくつかあります。
考えられる病気
- 低血糖: 血糖値が異常に低くなる状態です。 食欲不振、元気がない、ふらつき、痙攣などの症状が見られます。 特に、小型犬や子犬、インスリンを分泌する膵臓に問題がある犬は注意が必要です。
- 甲状腺機能低下症: 甲状腺ホルモンの分泌量が低下する病気です。 代謝が低下し、体重増加、脱毛、寒がり、活動性の低下などの症状が見られます。
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群): 副腎皮質ホルモンが過剰に分泌される病気です。 多飲多尿、食欲亢進、腹部膨満、脱毛などの症状が見られます。
- 感染症: 発熱を伴う感染症にかかると、震えることがあります。
対処法
- これらの病気が疑われる場合は、動物病院で診察を受け、適切な治療を受ける必要があります。
愛犬が震えている時|トリマーが飼い主さんに確認すること
愛犬が震えているのを見たら、以下のポイントをチェックし、獣医師に伝えるようにしましょう。
トリミングサロンでも、飼い主さんからこれらの情報をお伺いすることがあります。
- 震え方: 全身が震えているのか、部分的に震えているのか、どの部位が震えているのか
- 震えの頻度: 常に震えているのか、時々震えているのか、どれくらいの頻度で震えているのか
- 震えの強さ: 小刻みに震えているのか、激しく震えているのか
- 震えている時の様子: 元気はあるか、食欲はあるか、嘔吐や下痢などの症状はないか、意識ははっきりしているか
- 震え以外の症状: 発熱、食欲不振、嘔吐、下痢、呼吸困難、ふらつき、歩行困難、麻痺などの症状はないか
- いつから震えているのか: いつから震え始めたのか、きっかけはあったのか
- 環境: 室温、湿度、愛犬が置かれている状況
- 最近の変化: 食事内容、運動量、環境の変化、ストレスなど
これらの情報を獣医師に伝えることで、原因を特定しやすくなるため、より適切な治療に繋げることができます。
震えが起きた時の対処法と家庭でできるケア|トリマーからのアドバイス
愛犬が震えている時は、まずは落ち着いて愛犬の様子を観察し、状況に応じて適切な対応をしましょう。
寒さや恐怖が原因と考えられる場合
- 温かい部屋に入れてあげる: 室温が低い場合は、温かい部屋に入れてあげましょう。
- 服を着せてあげる: 寒さに弱い犬種や個体差がある場合は、服を着せてあげましょう。
- 毛布をかけてあげる: 毛布をかけてあげることで、保温効果を高めることができます。
- 安心できる場所に移動させてあげる: 大きな音や見慣れない人がいる場合は、静かで安心できる場所に移動させてあげましょう。
- 優しく声をかけたり、抱きしめてあげる: 安心させてあげましょう。
病気が疑われる場合
- 無理に動かさず、安静にさせてあげる: 病気が原因で震えている場合は、無理に動かさず、安静にさせてあげましょう。
- 獣医師に連絡する: 震えが続く場合や、他の症状が見られる場合は、すぐに獣医師に連絡しましょう。
- 指示に従って病院へ連れて行く: 必要に応じて、病院へ連れて行きましょう。
すぐに病院へ行くべきサイン|トリマー目線で見極めるポイント
以下の症状が見られる場合は、一刻も早く動物病院へ連れて行きましょう。
- 意識が朦朧としている: 呼びかけに反応しない、ボーッとしているなど
- 痙攣している: 体が硬直したり、手足がピクピク動いたりする
- 呼吸が苦しそう: 呼吸が速い、浅い、ゼーゼーしている
- 嘔吐や下痢が続く: 1日以上続く、血が混じっている
- 血便や血尿が出る
- 歩行困難や麻痺が見られる: 足を引きずる、ふらつく、立てない
まとめ|愛犬の震え、見逃さないで!
犬が震える原因は本当に様々ですが、中には命に関わる病気が隠れている可能性もあります。
愛犬の震えを軽視せず、原因を特定し、適切な対応をすることが大切です。
震えが続く場合や、他の症状が見られる場合は、自己判断せずに、必ず動物病院で診察を受け、獣医師の指示に従いましょう。
この記事が、愛犬の健康を守るためのお役に立てれば幸いです。